ヴィジュアル系やヘヴィーメタルなどのライブでの楽しみといえばヘドバン!
しかし、バンドマンにもファンにもヘドバンで首を傷めた人は数しれません。
少しでもヘドバンのダメージを軽減するケア方法はあるのでしょうか。
首を振り回すヘドバンですから、ぶっちゃけあまり体にはよくありません。
暴れまわった翌日に首が痛くなった人は多いと思います。
医学的な研究で有名な論文としては、2008年に医学誌British Medical Jurnalに掲載されたニューサウスウェールズ大学の研究があります。
これはどちらかと言うとHR/HMのノリ方でリスクを研究したものですが、それによると「首を振る角度75度以上で軽度頭部外傷が、105度以上で頚部損傷が発生する」と言うものです。
実際、有名ミュージシャンでもヘドバンで首を痛めてドクターストップや手術に至った人は何人かいますしね。
頭や首を振るわけですから、どうしたって体に悪いのがヘドバン。
しかし、多少なりともダメージを軽減する振り方や事前準備はあります。
まず、ライブ前に肩や首のストレッチを行うこと、体を冷やした状態からいきなり首を振らないことがが大事です。
体が硬く、血行が良くない状態でぶん回すと首や肩を痛める度合いが大きくなります。
特に寒い季節は体をある程度温めてから臨むことが大事。
入場列に並んでいる時、場内で開演待ちの時も、首にタオルを巻いて冷えすぎないようにしておきましょう。
会場のスペースに余裕があるのでしたら、準備運動をしておきましょう。
ある程度詰まったライブハウスやホールでしたら大きな準備運動は難しいですが、や手先足先を軽く回しておくだけでも随分マシです。
対バンイベントの時は、自分の目当ての前のバンドでも軽く手ふりなどでウォーミングアップがてらノっておくといいです。
そして、首だけを思い切り振り回すとダメージが大きいです。
肩から動かせるようなリズムの時は肩もついて行かせましょう。
折りたたみをするときは首は動かさず、腰から折って負担を減らしましょう。
普段から体力作りに励み、体幹を鍛えて安定した姿勢が取れるようにしましょう。
30歳をすぎると徐々に体力も落ちてきて無理がきかなくなってきますので、全曲フルスイングでヘドバンをするとそのぶん酷くなりやすいです。
手バンや拳で対応できる部分はそうして、「何でもかんでも全力ヘドバン」というのは避けましょう。
「この曲のここはヘドバンしかないでしょう」という曲に集中して楽しむ事も大事です。
痛みが出た時はもちろんのこと、自覚症状が乏しい時も治療院でマッサージなどのケアを受けましょう。
この際、民間資格の整体やカイロプラクティック、リラクゼーションサロンやクイックマッサージに行くのはお勧めできません。
必ず治療院の公式サイトを確認し、「鍼灸師」「あんまマッサージ師」「柔道整復師」のいずれかの国家資格を持った人であるところに行きましょう。
首は特にデリケートですので、技術や知識のばらつきが大きい「整体」「カイロ」など民間資格オンリーの人や、リラクゼーションサロンのチェーン店には任せないほうがいいです。
国家資格保持者であっても首の治療が得意な人というのは限られます。
首の扱いの難しさをよく理解し、HPには誇大広告がなく無理な痛いボキボキ矯正をしない人の方が良いです。
首のケアが得意な治療院を見つけたら、こまめに小さなことでも相談し、最低でも1ツアーごと、できればライブ直後は毎回ケアを頼みましょう。
自覚症状があまり無いうち、症状が軽いうちに治してもらうほうが、後々大きな症状で手術などするより安上がりです。
ストレッチ指導のような日常ケアのやり方を教えてくれるところもありますので、そうした治療院ならなお良いです。
「いつも大阪と名古屋は行く」というように決まった遠征先がある人でしたら、地元だけでなく遠征先にも「かかりつけの治療院」を探すとなお良いです。
よく体のことを知ってくれている先生なら、早くに的確に手当てしてもらえます。
痛みがひどいと思ったらすぐ整形外科に行きましょう。
軽度なら湿布や塗る薬が出るかもしれませんが、処方の注意をよく守って使いましょう。
年末年始など病院が空いていない時期は、できればドラッグストアで薬剤師さんがいる時に相談の上湿布などでしのぐのも次善の策です。
ただし、体質によっては薬が合わないこともあります。
頭痛が強く出ている時は脳神経外科で脳そのものに影響が出ていないかチェックしてもらうのもおすすめです。
治りきっていない時にブンブン振るとさらに悪化してしまいますし、ライブはもちろん日常生活にも悪影響が出ます。
症状によってはドクターストップが出るかもしれませんが、ストップの出ている期間はしっかりヘドバンを休みましょう。
治りきっていない時にブンブン振るとさらに悪化してしまいますし、ライブはもちろん日常生活にも悪影響が出ます。
治るまでの間、ライブでは手ふりや折りたたみで対応しましょう。